発達障害?すららでKABC-II検査

教育

息子が発達障害かもしれないと疑っていた低学年の時に、通信教育で有名なすららKABC-II検査を受けたことがあります。

KABC-II(カウフマン式知能検査第二版)検査とは、発達障害の診断の際に用いられる検査のひとつで、発達障害を持つ子どもの認知能力や知能を多面的に評価するために広く用いられています。各自の認知特性を把握し、適切な支援計画を立てるための強力なツールです。

集中力がないとか、漢字が苦手とか、集団行動が苦手とか、今思えば、低学年の男子には珍しくもないことですが、その当時は結構気にしていました。もし、発達障害なら療育など、早めに対処するほうがいいなと思ってのことです。

ちなみに、学校や習い事の先生などから、発達障害かもという指摘を受けたことは一度もありません。

本来、発達障害は精神科に相談すべきですが、最近の精神科は初診の予約をとるのがかなり大変で、数か月待ちは当たり前。おまけに、気にはしていたものの深刻度はそれほど高くなく、グレーかも?ぐらいに思っていた程度なので、順番待ち覚悟で精神科に電話する気にもならず、、、

KABC-IIで傾向を把握する

でも、やっぱり気にはなるのでネットで色々調べていたところ、すららでKABC-II検査だけを受けられることを知りました。KABC-IIは発達障害かどうかの診断はされませんが、発達障害がある子は、凸凹があることが多いらしいので、KABC-IIの結果で明らかな凸凹が見られたら精神科に相談しようかなという軽い気持ちで申し込みました。

結果は、全ての分野でかなり良い結果が出ていて、凸凹はありませんでした(詳細は後日、紹介するつもりです)。実際、学校での授業にも問題なく付いていけていたので、精神科には相談していません。

KABC-II検査では学力面での得意不得意が分かるので、発達障害かどうかに関わらず、子供の特性を知りたい方にはおすすめです。


KABC-IIとは?

KABC-IIは、5歳から18歳の子どもの知能や認知能力を評価するための心理検査です。この検査は、従来の知能検査よりも多角的なアプローチを取り入れています。特に以下の特徴があります。

  • 理論的基盤:カテル・ホーン・キャロル(CHC)理論とルリアの神経心理学理論を基にしている。
  • 多面的な評価:知能を単一のIQスコアではなく、「認知処理」「学習」「計画」などの能力別に測定。
  • 文化的公平性:言語に依存しない評価が可能で、発達障害児や非言語的コミュニケーションが優勢な子どもにも適応しやすい。

発達障害におけるKABC-IIの活用

KABC-IIは、発達障害の特性を把握し、適切な支援方法を考える上で重要な情報を提供します。以下のように活用されます。

認知能力の強みと弱みの評価

  • 発達障害を持つ子どもは、認知能力のに凸凹がある場合が多く、例えば、ASDの子どもは視覚的処理が得意である一方、言語的理解が弱い場合があります。KABC-IIは、強みと弱みを明確に把握し、それを教育的支援に結び付けることを可能にします。

言語依存を避けた評価

  • 自閉スペクトラム症や学習障害を持つ子どもは、言語的な能力での評価が難しい場合があります。KABC-IIは、非言語的検査(例えば、図形を使った課題)を通じて、言語の影響を排除した公平な評価を行えます。

テスト結果を受けて学習支援の計画や教育的アプローチの指針を作成してもらうことができるようです。我が家が受けたすららの簡易診断 支援書では、一般的な対処法しか書かれていませんでしたが、不得意分野について、基本的な対処の仕方は記載があったので、とても役に立ちました。


KABC-IIの具体的な検査内容

KABC-IIでは、以下のような尺度を使用して評価を行います。

  • 継次処理:情報を順序立てて記憶・処理する力
  • 同時処理:情報を一括して視覚的・空間的に処理する力
  • 学習能力:短期記憶を通じて新しい情報を学ぶ力
  • 計画能力:問題解決の際の計画性や論理的思考

保護者は試験に立ち会えないので、実際にはどんなことをしたのか分かりません。息子の場合、予定では二時間半ぐらいと言われましたが、2時間以内に終わり、迎えに来るようにと電話で連絡を受けました。


発達障害児への具体的な支援への応用

KABC-IIで得られたデータは、特別支援教育の場面や家庭でのサポートに応用されます。例えば、

  • ASD:視覚的に優れた子どもには、絵やスケジュール表を用いた支援を計画。
  • ADHD:注意集中が難しい子どもには、短時間のタスクやリズム活動を取り入れる。
  • LD:学習能力が低い分野に対して、具体的な反復学習を推奨。

課題と注意点

KABC-IIの結果は単独で診断や判断に用いるものではありません。あくまで子どもの認知特性を理解するためのツールであり、医学的診断や発達評価との併用が重要です。また、検査を実施する心理士の経験やスキルも結果の解釈に影響を与えます。

※現在、すららでは個別の支援や指導指針を作ってもらえる詳細診断 支援書の新規受付はしていないようです。大まかな傾向把握と一般的な対処法以上のサポートを求める場合、精神科や支援センターなどに相談しないと解決しないと思います。


まとめ

発達障害の傾向があるかどうか、KABC-IIの検査結果だけである程度予想ができます。

また、発達障害でない子にとっても、その子の強みと弱みを客観視できるので、大いに役立ちます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました